第28回「高校生あすびと塾」レポート(11月27日開催)後半

  • 高校生
  • 2016.11.28 Mon
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11月27日(日)、福島市にて通算28回目の「高校生あすびと塾」を開催しました。

 

 

前半では「地元や自分の生活圏について感じていること」をテーマに発表し、

「伝える」ということの重要性を実感する声が多く聞かれました。

 

さらに後半は、半谷の事業開発にまつわるケーススタディなどを通して、

事業を始めるときの思考方法や仮説構築力について学んでいきます。

 

実感した「伝える」ことの難しさ

昼食後は少人数ということもあり、まずは一人ひとりが自由に
「みんなに伝えたいこと」を発表し合いました。

 

はっきりした言葉、分かりやすい話し方を意識しながら、
最近の出来事、そこから感じたことなどを語る高校生たち。

 

復興庁のイベントで「高校生が伝えるふくしま食べる通信」の活動を
紹介してきたメンバーからは、プレゼンテーション力を伸ばしたい、
うまく話せるように力を伸ばしたいと思ったとの声も上がりました。

取り組む内容だけでなく、それをしっかり発信する大切さも実感したようです。

 

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また、高校の部活動の一環で原子力発電所を見学してきたメンバーたちは、
自身で見たものとメディア報道のギャップについて感じるところがあったと言います。

 

「書籍や新聞では、書き手のフィルターを通して語られてしまう。

記事の内容、掲載される場所によって、こんなふうに受け取られてしまうのかと驚いた」

 

「聞いたことをただ伝える通訳ではなく、自分の感じたこと、

考えたことも発信できるメッセンジャーになりたいと強く思った」

 

伝える、ということの難しさと重要性を身をもって知った彼らに、

半谷は「場数が大事」と言います。

 

 

「かっこよく言わなくてもいい。大切なのは、自分の考えの基本があるか」

 

今回、原発の視察を通して、一部からは大きな批判の声も上がっていました。

この流れは「高校生が伝えるふくしま食べる通信」にも通ずるところがあります。

 

今でこそ多くの方にご理解、そしてあたたかい応援をいただき、
全国の方にご購読いただいている「こうふく通信」。

けれども当初は、”高校生を利用して収益事業を行おうとしているのでは”などの

不安の声も寄せられました。

これらを振り返り、半谷は「新しい挑戦」をするときの心構えについても伝えました。

 

「新しい挑戦に対して、最初から誰もが賛成してくれるわけではないんだよ。
むしろはじめは、反対派の声のほうが強いことだってある。

 

けれども反対派の声が続くと、いよいよ何も言わずにいた賛成派が
親身になって助けに来てくれる。

 

最後には、その他大勢の”サイレントマジョリティ”が賛成してくる。
この構図で世の中は反応するから、心配しないで大丈夫。

 

新しいことをやるときの宿命を、君たちは高校生で経験したんだよ」

 

これまで多くの事業開発に携わってきた半谷だからこそ
確信を持って伝えられるメッセージかもしれません。

 

そのほかにも、半谷の事業開発のケーススタディをもとに
新規事業を考える上での「社会的価値」「経済的価値」の関係や、
「誠実であること」と「謙虚であること」の大切さを説いていきました。

 

世の中に新たな価値を生み出そうとすときには、

応援する声ばかりではないでしょう。

いつか彼らが出会うだろう困難を前に、”挑戦者の宿命”とも言えるこの構図を思い出し、
乗り越えてくれることを期待しています。

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