第25回「高校生あすびと塾」レポート(8月4日開催)前半

  • 高校生
  • 2016.8.5 Fri
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高校生あすびと塾、実践編が始動

25回目を迎えた高校生のオープンスクール「高校生あすびと塾」は、今回より

新しい形式へとリニューアル。あすびと塾に参加していた高校生の志から生まれた事業

「高校生が伝えるふくしま食べる通信」を題材に、実践の場として始動しました。

 

「高校生が伝えるふくしま食べる通信」とは、福島の高校生が発信する

食材付きの情報誌。福島の生産者の熱い想いを、旬の農作物の付録つきで

お届けしています。

 

2014年冬に創刊して以来、3ヶ月に1回発行してきたこの情報誌では、

高校生たちが生産者のもとを訪れ実際に見聞きしたことを編集し、

全国の読者へと発信しています。

 

今回はスペシャルアドバイザーとして、スクール立ち上げ期から協働で

企画・運営に関わってくださっている環境ジャーナリストで東京都市大学教授の

枝廣淳子さんより、取材や編集のポイントをご指導いただきました。

 

 

想いを引き出し、伝えるために知っておきたいこと

 

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午前中の編集会議から午後の取材、そして振り返りまで、「伝えるプロ」である

枝廣さんにノウハウを学びながらの1日がスタート。

 

今回は「高校生が伝えるふくしま食べる通信(以下、こうふく通信)」の

発起人でもある初代編集長・菅野智香さん(明治大学1年生)も参加してくれました。

 

これまで代替わりをしながら、県内各地の高校生たちが編集部員となり進めてきた「こうふく通信」。

初代編集長の「大好きな福島が誤解されて悔しい」という思いと、それを打開するべく生まれた

「こうふく通信」の目的に共感する高校生たちが、その志を引き継いでくれています。

 

まずは枝廣さんのファシリテーションのもと、「こうふく通信」の役割や

そこに携わる自身の想いなどを改めて明らかにしていきました。

 

全国にいる読者に伝えたいのは、生産者の想いです。どうすればその想いが伝わるのか、

それを考える上で枝廣さんは高校生たちに「人が買うのは『モノ』ではなく『感動』です。

みんなはどんなときに感動する?」と問い掛けます。

 

「この『感動』を作り出す要素はいくつかあります。ひとつは『驚き』、

つまりギャップです。自分が仮定していたものと違う事実に出会うときに

生まれます。

 

もうひとつは『ストーリー』人は『ストーリー』に感情移入し、

共感することで感動します。みなさんが取材するなかで感じる『驚き』を

大事にしてください。

 

そこにあるストーリーを意識してインタビューすることが必要です。」(枝廣さん)

 

はじめから聞くことを準備するのはもちろんだけれど、話のなかで感じる自身の発見、

驚きを大事にすることで、読者を感動させるリアルな情報が見つかっていく。

 

そんな取材の心構えを教わり、須賀川の渡辺農園へと出発しました。

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