浪江・花プロジェクトは、浪江に愛着を持つ学生が浪江町民と花をテーマとして交流を継続する取り組みです。
あすびと福島が2017年8月5~6日に開催した「あすびと福島コミュニティ」に参加した学生が、「花の町」として新たな魅力を創出しようとする浪江町の方々と出会い浪江町に対して強い愛着を持ったことを契機として立ち上げました。
学生が主体となり、社会人有志や事務局であるあすびと福島が伴走しています。
6月30日「街路樹を花で彩ろう」実施
浪江・花プロジェクトは、2018年3月に町内公園での花壇づくりに始まり、4月には花の種まき、5月には花の栞づくりワークショプを実施するなど、花にまつわる町民の方々の交流イベントを開催しています。
4月にまいた種は、きれいな黄色い花を咲かせるまでに育っています。6月10日には、町民の方のご協力も得ながら成長した花をポットからプランターに植え替える作業を行いました。
6月には町民の皆さんと一緒に、町内の街路樹下にマリーゴールドの花を植えます。
浪江・花プロジェクトの経緯
2017年3月31日に避難指示が解除されるまでの6年間のうちに、浪江町は残念ながら地域のコミュニティがなくなってしまいました。町民にとって掛け替えのない「つながり」を創出するため、学生たちは「花」をテーマとして町民の皆さんが楽しく交流する場を創ろうと考えたのです。
2017年9月に発足した「浪江・花プロジェクト」は、平成30年3月に浪江町の公園で町民の有志16名と最初の花植えを行いました。その後は町内で交流事業を実施する団体と協力し、町のお祭りで花の種まき体験ブースを出店、約50名が種まきを体験しています。その時の人口が500名の町において、いずれも想定を超える町民が参加して賑わいました。
震災後に農作業ができなかった方々は「よく家でやっていた」と懐かしがって体験してくださるなど、久しぶりに土に触れるのを楽しむ様子も見られました。一緒に植えた花の様子を気にかけて町民が声を掛け合う姿もあり、花植えをきっかけに町民同士の交流も活発化しています。このように花を用いた体験の場を重ねていくことによって、町民に新たな交流と人のつながりを創出していきたいと考えています。