京都光華中学校の3年生と福島沿岸部を体感
2月の寒空の下、京都光華中学校の3年生29名が、あすびと福島のプログラムの1つである、
福島県沿岸部の影と光を体感しました。
大震災と原発事故の被災地となった沿岸部に向き合い、そして自分自身に向き合います。
まず訪れたのは、双葉町。避難指示が続いている街を体感しました。
県立高校の校門近くにある雪の上には動物の足跡しかないことから、全く人が立ち入っていないことを改めて実感する京都光華中学校の3年生。
現在は休校の県立高校を見学後、バリケードで覆われた集落をバスで進みます。
時間が止まっているような住宅の様子に徐々に生徒たちの口数も少なくなっていきました。
続いて、福島第一原子力発電所から直線で2㎞の地点で下車し、発電所と送電線、中間貯蔵施設を臨みました。
スタッフの説明を聞きながら、熱心に中間貯蔵施設や送電線を眺めている生徒たちでした。
双葉町から浪江町請戸地区に入り、大津波の被害を受けた地区を体感します。
大平山霊園では、震災前の写真と今を見比べて唖然とする生徒たち。
救いたくても救えなかった命があったことを知って言葉を失います。
児童全員が無事だった請戸小学校では、パネル展示を見ながら、「教頭先生すごい。怖くなかったのかな」
「もっと速く走れるようにならないと」「ランチルーム楽しそう」などとそれぞれ口ずさむ生徒たち。
真剣にひとつひとつ見ていく姿が印象的でした。
続いて訪れたのは、南相馬市小高区。避難指示が解除され復興が進んでいる街を体感。生徒たちの表情も明るくなってきました。
小高パイオニアヴィレッジでは、ガラス工房で作業している様子を見ることができました。
次々と鮮やかに作られていくガラスアクセサリーに生徒たちが興味津々に見つめています。
福島沿岸部の影と光を体感した京都光華中学校の生徒たち。
あすびと福島では対話を通し、自分の想いをもう一度見つめます。
真剣な眼差しで自分の想いを言葉にする姿はとても印象的でした。
全体発表では生徒たちは、ひとりひとりが発表していることに耳を傾けていました。
今の福島を見て、感じて「自分ならば」「自分だったら」との言葉に自分事として向き合っている姿勢が伝わってきました。
最後に京都光華中学校校長の谷口先生から、「他人事から自分事、自分事から自分たち事」というお話をいただき、
自分事から一歩踏み込んで考えることができた時間にもなりました。
京都光華中学校のみなさん、福島に来てくれてありがとうございました!
また、お会いできることを心より願っています。