”あすびと”へ向かって前進する中島穂高くん

  • “あすびと”たち
  • 2016.4.18 Mon
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”あすびと”へ向かって前進する中島穂高くん

 

福島県南相馬市の県立原町高校を卒業した中島穂高くん。

福島県復興の最前線でもある南相馬で高校生活を過ごした中島くんが、地元復興への想いを言葉にしてくれました。

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あの東日本大震災から5年。
今尚、たくさんの方々が長年親しんだ故郷を追われ避難生活を強いられている。
私たちが住む南相馬市は、福島第一原発からの距離で3つの区域に分断された唯一の自治体だ。原発避難による若年世代の流出、住民の高齢化によって活気が無くなってしまった街…。自分達の故郷が衰退していく姿を見るのは大変辛いことだった。次第に「このまま何もしないわけにはいかない」という思いが強くなった。

 

相馬の地は1000年続く相馬野馬追で有名であり、長年馬との共生をベースに勇ましい武士文化が息づいてきた。野馬追の時期は街全体がまるで戦国時代にタイムスリップしたかのようになる。

 

“相馬の歴史や文化を多くの人に伝える機会を作って街を盛り上げたい‼︎”

 

2015年春、私たち南相馬の高校生は「サムライフェスティバルin南相馬」を開催しようと立ち上がった。趣旨に賛同してくれた高校生の仲間や地元の方々、外部の協賛者を中心に準備を進めた。4月に参加したオープンスクールでは枝廣さん半谷さんはじめ参加者の皆さんから多くの知恵をいただいた。5月5日こどもの日に開催した第1回サムライフェスは大盛況で今後も続けていこうという機運が出た。

 

“地域のみんなで創るサムライフェス”
今年も5月5日にサムライフェスが開催される。後輩の実行委員には、初心を忘れず地域の皆さんと共に頑張ってもらいたい。当日は、手作りの甲冑を着て参加する野試合合戦や乗馬体験、小・中学生による伝統文化披露など目白押しだ。地域の子ども・学生・大人の方々が排除されることなく一緒に手をつないで頑張ろう‼︎。

 

私はこの春から早稲田大学に進学した。
最近は、福島から一歩離れて故郷について気付かされることが多い。
これからも南相馬で経験したことを生かして頑張る覚悟だ。

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