「私の事業開発」
4月上旬から始まった学生たちとのオンライン・ケーススタディ。
私たちはこれまで、福島県出身の学生たちと、「代表・半谷の事業開発」経験を題材にしたケースA~C(A: オフィス町内会立ち上げ、B: Jヴィレッジ立ち上げ、C: Jヴィレッジの黒字化)に取り組んできました。
学生たちは3グループに分かれ、それぞれA~Cのケースに向き合ってきましたが、6月21日(日)に、
その3グループの学生7名が合同オンラインの場に集まりました。
大浦さん(盛岡医療専門2年)、紺野君(東北大2年)、石田さん(都留文科大1年)、星さん(都立大1年)、高城さん(早稲田大1年)、中村さん(横浜市立大1年)、安藤君(福島大1年)の7名です。
テーマは学生自身の「私の事業開発」。
これまで学生たちはケースを通じて、あすびと福島代表が過去に主導した事業開発を学んできました。
今回は一転、それぞれが自分自身の事業を考えます。
そこには、ルールが1つ、「ドラえもんになったつもりで考えること」。
新しい価値を創るには、目標到達までの手段が見通せない。
そして、その不安から一歩目を踏み出せないことがあります。
そのため、今回はドラえもんになったつもりで、つまりは、
手段は全て成功するという前提で、学生それぞれが実現したい価値を描きました。
「自分のやりたいこと」
自分の事業を考えてもらうえで、学生たちには①から順に考えを深めてもらいます。
①自分のやりたいことは何か?
②自分がやりたいことは、どんな社会的な価値につながるのか?
③自分がやりたくて、社会的価値を生む事業。実現に向けて、最初に踏み出す手段は?
④事業継続のために、どうやって経済性を確保するか?
大震災、原子力事故、受験、進学、コロナ、、、これまでの経験の中で感じた自分のやりたいこととは何なのか。
社会的価値や経済性から考え始めるのではなく、自分の志や想いを事業開発の出発点として考えてもらいました。
学生たちは、
・「地元の高校生に、自分の経験(受験や大学生活等)を伝えたい。」
・「風評やフェイクニュースを減らしたい。」
・「悩んでいる人の受け皿になりたい。」
・「世界中から福島を羨ましいと言わせたい。」
・「様々な社会課題を問題提起できるような映像作品を制作したい。」
・「オンライン弱者の課題を解決したい。」
・「エッセンシャルワーカーの社会的地位をもっと上げたい。」
と、これまで自分が経験したことと絡めながら、自分のやりたいことを語ってくれました。
そして、自分のやりたいことがどのように社会に役立つのか、
持続させるためにどのような仕組み作りが必要か、3時間の中で真剣に考えました。
「手段が見通せなくても、一歩目を踏み出す」
現実はドラえもんのように、上手くはいきません。
しかしながら、やりたいことに対して手段が見通せず、不安を覚えても、そこで立ち止まらずに一歩目を踏み出すことが何よりも大事です。
最初から全てを見通せる人はいません。見通しが立たない中でも、一つ一つの手段に試行錯誤を続けることで目的に近づき、社会的価値を生みだすことができるのです。
福島出身の大学生たちが「ありたい社会」への志を持ち続け、小さくても一歩目を踏み出してくれることを私たちは期待しています。