【レポート】第1回 再エネ体験教室

  • 小中学生
  • 2016.6.13 Mon
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再エネを暮らしの身近にするために

【再エネが毎月学べます!】

震災以降、みなさんの暮らす街にもソーラーパネルの風景が生まれてきたのではないでしょうか。

 

「再生可能エネルギー(以下、再エネ)」はクリーンなエネルギーで、もっと暮らしの身近にしていこう

という機運もあちらこちらで感じるようになってきたかもしれません。

 

しかし、再エネという言葉は聞こえるようになってきたけれど、

私たちはこの言葉について、どれくらい知っていて、その得た知識を
暮らしに役立てていることは本当にできているのでしょうか。

もしかしたら、言葉だけが一人先をいき、実はまだまだ私たちの暮らしとは
遠いところで、手を振り合っているだけかもしれません。

 

そこで、南相馬市の新エネルギー課と南相馬ソーラー・アグリパークは今年度、
市民の皆さんに再エネがもっと暮らしに身近なものになることを目指し、
「再生可能エネルギー体験教室」を開講します。

 

6月から12月まで、毎月さまざまなテーマで再エネの仕組みはもちろん、暮らしの中での
活用方法などにもフォーカス。いろんな角度から、再エネについて深めていきます。

  

【生ゴミからエネルギーが生まれる!?】

「微生物ってすごい!」

これが体験教室を受けての率直な感想でした。

 

6月11日(土)、第一回目の再エネ体験教室では、「家庭で出た生ごみをエネルギーに変えよう」を
テーマに生ゴミから「メタンガス」というエネルギーを生み出す実験を行いました。

 

 

講師には、東北大学大学院農学研究科多田先生、教室をサポートしてくれるのは、
東北大学生と市内の高校生と、満員御礼のセンターハウスは朝から、学びの熱に包まれていきます。
多田先生は、牛の胃のなかでは、たくさんの微生物がそれぞれの役割分担で、
食べ物をエネルギーのメタンを生成していることを伝えてくれます。

 

 

ミクロの見えない世界では、微生物が手を取り合って、エネルギーをつくっているとは、
微生物もチームワークが大切なんて、なんとも不思議なものです。

 

実験では、牛の胃をペットボトルをつかって再現していきます。
持ち寄った生ごみをくだき、微生物と混ぜた液体をつくります。

1本のペットボトルを適温で保管することで、約3週間で袋いっぱいのガスが生み出せるそうです!

今回つくったガスは、10月10日に石巻で開催されるオリンピックのイベントで、
聖火の種として使用されるとのこと。

あの聖火もバイオガスで灯される時代になったんですね!驚きです。

 

 

午後は、事前に多田先生に準備いただいた、メタンガスでお湯をわかすのに挑戦します。
理論的には、200mlを水をお湯にするためには、1.5袋のメタンガスで十分とのこと。
しかし、実際は、300mlの水を沸かすために、各班9~15袋のメタンガスが必要でした。

 

 

袋のガスを一定的に出すのはなかなか難しく、実際には無駄になっている部分も大きいことが分かります。
実際やってみると、効率よくエネルギーを使用することが難しいということも大きな発見でした。

 

メタンガスの仕込みからお湯を沸かす実験までと、盛りだくさんな一日でしたが、
大学生と高校生ボランティアの皆さんのお陰で、怪我なく真剣に学びを深めることができました。
見えない微生物の世界も、私たちの世界もチームワークが大切なことは変わりありませんね。

  

【第二回は東北大学の実験農場へ!】

さて、次回の再エネ体験教室は、パークを飛び出し、宮城県の東北大学バイオガス研究施設へ
バスで出かけましょう。

 

引き続き多田先生と一緒に、宮城県鳴子温泉にあるバイオガスを利用したカフェや、
東北大学で研究されている、牛の胃液を利用した最新のエネルギー発生装置も見学しましょう。
ちなみに、微生物をつかったバイオガスをつくる過程で出る液体は、植物の肥料となるそうです。
普段すてるものがエネルギーにも肥料にもなる。

 

 

バイオガスの世界はエネルギーの循環がもう当たり前になっているんですね。

 

やっぱり微生物ってすごい!ですね。

  

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