風の力を電気にするには、どんな羽の形がいいだろう?
9月8日(木)、石神中学校の1年生の体験学習が南相馬ソーラー・アグリパークにて行われました。
今回は市内の原町火力発電所も見学するということで、およそ80名が午前と午後の2グループに
分かれての見学です。台風がせまる雨のなか、室内で風力発電を中心に学習しました。
まずは風力発電の基本的な内容、仕組みについて動画や写真を用いて学習します。
福島県の地形を上空から眺めながら、どんなところに風力発電所があるのかを考えてみました。
ちなみに南相馬ソーラー・アグリパークでは、2016枚の太陽光パネルでおよそ500kWを発電しています。
これは約170世帯分の電機使用量にあたりますが、風力発電の場合は1基でなんと1300世帯分の発電が可能。
今回はそんな風力発電の仕組みを体験できる工作キットを用いての実験です。
まずはグループごとにキットを組み立てて、モーターが回転すると赤い電球が光る発電機部分を作ります。
点灯するための回転方向を確認しながら、ペットボトルの上半分に切り込みを入れて羽を設計。
風を受けた羽をうまく回転させて、上手に電球を光らせることはできるでしょうか。何枚だと勢い良く回るのか、
どの向きに折り目をつければいいのかなど試行錯誤を重ねながら、様々な形の羽が生まれていきました。
身近にある扇風機の羽の形を考えてみたり、うまく点灯させた人にアドバイスを求めながら助け合って、
すべての羽がうまくまわるようになりました。なかには扇風機より弱いエアコンの風でまわすべく、
改良をかさねる子どもたちの姿も。熱意と集中力をもって取り組む子どもたちでした。
風力発電機というと日本では3枚の羽が主流ですが、どんな形であればより効率的に発電がなされるか、
その研究の道は今も続いています。今回も6枚、8枚など一般的な発電機の羽より多い枚数で、勢いよく
回転していました。今回体験してくれた子どもたちが、画期的な風力発電機をデザインしてくれる日がくるかもしれません。
空気の力ですいすい進む!「ホバークラフト」に乗ってみよう
その後は空気の力を体験するために、「ホバークラフト」での移動も体験。「ホバークラフト」とは
上から空気を送り込むことで浮き上がり、水陸両用で使用できる乗り物です。
板とビニール製のシートで出来た円盤型ホバークラフトの穴に空気を送り込みむと、
上に乗った子どもたちの体もふわりと浮き上がりました。
円盤は生徒のみんなが手で押し出してあげることで進んでゆきます。身近にある風や空気の
エネルギーについて、楽しみながら考え学ぶ1日となりました。