10月29日(日)、第34回目となる高校生あすびと塾を開催し、
郡山市、福島市、南相馬市から9名の高校生が参加しました。
2014年から始まったあすびと塾は、今回から新たに、福島に生まれ育つ高校生たちが、
課題先進地域とも言われる福島を深掘りすることで、自分の人生を切り開いていくことを目指します。
福島県内を1箇所ずつマイクロバスで訪ね、地元のために新たな価値を創ろうと挑戦している方と対話し、
私たちが生まれ育つ福島を深掘りしていきます。
今回訪れたのは、西会津町で交流人口の拡大を目指して農家民泊と体験プログラムの
仕組みづくりに取り組んでいる佐々木雄介さんと、西会津町でゲストハウスの開業準備を
しながら地域おこし協力隊として観光の活性化に努める佐々木祐子さん夫妻。
今年まであすびと福島のスタッフとして働いていたOB・OGの2人のもと、
西会津町での生活や新事業の立ち上げにのぞむ想いについて対話しました。
まずは西会津道の駅で合流し、町の秋祭り会場へ向かいます。
地域おこし協力隊の活動を紹介するブースでは、佐々木祐子さんから、
協力隊の仕組みや、これまで携わってきた観光活性の仕事について伺いました。
お昼には、地元の高校生たちによる「麩ラスク」開発のプレゼンを聞き、
西会津が誇るバランスのとれた土壌で育てた「ミネラル野菜」をたっぷり
いただくなど、この地ならではの食文化も堪能。
その後は、西会津町での農家民泊に取り組む佐々木雄介さんと矢部さんの案内で、
西会津町の奥川地区を巡り、古民家の改修や西会津での暮らしについて伺いました。
続いて、西会津町をアートの町として一躍有名にした「西会津国際芸術村」を見学。
廃校になった校舎を海外アーティストの制作拠点として活用し始め、
現在も個展の会場などとして地域内外の方に親しまれているそうです。
最後に向かったのは、佐々木夫妻が開業準備を目指すゲストハウスの物件。
自らの手で改修工事を行う真っ最中だという古民家で、
事業立ち上げへの想いや現状などについて説明していただきました。
地域の方々に温かく応援してもらいながら、「宿泊施設の不足」という課題解決に
向けてゲストハウス開業を目指す2人の挑戦は、移住者として新しい価値を
生み出そうという試みでもあります。
高校生たちからは、
「自分の地元にも様々な魅力があるのかもしれないと感じた。もっと地元を深掘りしていきたい」
「地方で不便だからこそ生み出せる価値があるのだと分かった」
「今日出会った方々の実行力の源には、夢や目標があった。
自分の考えていることを発信し、やりたいと思ったことを形にしていきたい」
など、一人ひとりが真剣に福島に向き合い、”新しい価値をつくることができる”と実感する1日となりました。