こうふく通信編集部員たちのオンラインセッション

  • 高校生
  • 2020.5.11 Mon
2020-05-09 (23)

学校に行けないもどかしさもありつつ、内省の時間を持つことの意味

 

3か月に1回の頻度で福島県内の農家さんなどを取材して情報誌を発行している「こうふく通信(高校生が伝えるふくしま食べる通信」。

このコロナウイルスの流行に直面した3月下旬は、ちょうど2020年春号の取材を予定しているところでしたが、社会情勢の変化を見ながら、最終的に春号の取材を行うことは難しいと判断し、発行を見合わせている状況です。一方で、こんな時だからこそ、これまでの活動を改めて振り返ったり、自分がなぜこの取り組みに参加したいと思ったのか、この活動を通してどんな自分になりたいか、内省をするにはふさわしいのかもしれません。

この週末に、編集部メンバー11名がオンラインで集い、発行責任者の半谷(あすびと福島・代表)も交えて対話を進めました。

 

 

高校生メンバーからは、自分たちがこうふく通信をやる目的、福島との関係性、異世界、言語化、学校+αの場所、チームワーク、熱い想い….さまざまな視点から今の素直な思いが語られます。

その中でも、福島をよく知らないからこそ、知りたい、関わりたい、貢献したい、こんな発言が目立っていました。自分たちが生まれ育った「福島」と「日本にとっての福島」がどんな関係性があるのか。震災や原発事故により、期せずして課題先進地域になってしまった福島と向き合うことは、ひいては日本全体の問題にも向き合うことになるでしょう。

そして、それが結果的に高校生自身の未来にも向き合うことであると、こうふく通信の活動を通じて感じてもらえたらと、半谷が語り掛けていました。

 

 

そんな今回のセッションの中でも、嬉しかったことがいくつか。

 

2年生が、これまでよりも、素直な気持ちを積極的に言葉にしている姿が目立ちました。毎年この春号から夏号にかけては言ってみれば卵が稚魚になる時期ともいうのでしょうか、引っ張っていた3年生が引退し、2年生たちがリーダーシップをとるタイミングなのです。そんな時期がこのコロナ禍での休校時期とも重なり、2年生たちの表情が画面上からもわかるほど、ぐっと頼もしく変化していることが伝わってきます。

 

さらに引退する3年生からは、その2年生や続く1年生たちを鼓舞するようなコメントが。とにかく自分が一番楽しむこと!そしてどんなに拙い言葉でも、自分が一番伝えたいことをしっかりと原稿に書いていれば、赤ペンの修正は絶対に入らないから!と。そのためにもまず、取材させていただくお相手に興味を持つことが大事だというアドバイスが続きます。

 

その先輩たちの言葉を受けて、人の話をよく聞くこと、相手に対する質問を事前に準備しておくことの大切さもさることながら、実際に取材相手に会ったか らこそ聞きたい、現場で湧き出る質問も大切にしたい、と後輩たちも火が付いたようです。この最中に入部を決めてくれた1年生たちにとっては、圧倒されてしまうような先輩たちのやり取りだったかもしれません。

 

でも、これまで編集部メンバーだった19人の先輩たちは、はじめはみんな一緒でした。大人から教わることよりも、先輩たちの背中から感じて、行動していく高校生たちの成長が、この「こうふく通信編集部」の持つ意味なのだと思います。

 

2020-05-09 (19)

 

6年目を迎えたこうふく通信ですが、「高校生が伝える」とあるように、高校生が伝えたいことを、美辞麗句や予定調和的な文章ではなく、意志をもって残してほしいと最後に半谷は語りました。

そして、コロナの「非日常」は悪いことだけではなく、どんな意味をもたらしている?という議論も。

最後に半谷から立てた問いは、非日常を「震災による非日常」「 コロナの非日常」、そして「こうふく通信という学校以外の場としての非日常」を位置付けたとき、震災ともコロナとも異なる「非日常」がこうふく通信の活動にもあるのではないかというものでした。

 

コロナウイルスについてもフェイクニュース含め、様々な情報にあふれています。私たちの行動は「知識」と「感性」のバランスで成り立っており、知識はもちろん大切だ が、それを何に使いたいかは「WILL(意志)」次第。

それは知識だけからは生まれないもの で、そこに「感性」があ ってこそ 「WILL」 や「 PASSION」 が生まれる、と半谷が続けます。この知識と感性の真ん中にあるのが「こうふ く通信の非日常」であると。

 

2時間という限られたオンライン上での対話でしたが、いつもの編集会議とは違う時間を持つことができました。

これからも彼らが、大いに感性を磨き、その感性から自分のやりたいことやありたい社会に向き合えるよう、あすびと福島はともに走り続けます。

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