(2021年2月28日取材)
今回の取材の舞台である東日本大震災・原子力災害伝承館に向かう前に、
事故を起こした福島第一原子力発電所が立地する大熊町と双葉町を実際に歩き、
2011年3月11日の東日本大震災から10年が経った町の様子を体感しました。
大熊町の街中は、10年が経った今でもバリケードがあり、
人が住むことができない場所が広がっています。
2020年3月まで、町の入り口にバリケードが置かれていた双葉町。
今は双葉駅に向かう道には、バリケードはありません。
しかし人の気配が全く感じられませんでした。
〈伝承館で働く渡邉さん・遠藤さん〉
2020年9月にオープンしたばかりの東日本大震災・原子力災害伝承館。
福島第一原子力発電所から北へ約4kmに立地するその建物は、
10年前に起きた地震、津波、そして原発事故を後世に伝承していくことを
目的に建てられた施設です。
2021年2月28日に、この伝承館で働く2人の若い女性を取材しました。
私たち高校生は、大人の方に
「震災当時小さかったから、あの時の記憶はほとんどないでしょ」
と言われることがあります。
しかし、小さい子なりのあの時の怖さ、戸惑いはいまだに蘇ります。
「震災のことをきちんと知りたい」、
そして「震災をきちんと伝えたい」との想いがあります。
伝承館で働く渡邉さんと遠藤さんは、震災に向き合い、
震災を学びながらきちんと伝えようと頑張っています。
2人の想いを多くの人に知ってもらいたいと思いました。
【2人の想いを受けて、
私たちは何を大切にして、どんな行動へと向かえば良いのだろうか】
2人が望む、双葉町の未来の姿。
それは、”人がたくさん住んでいる町”。
双葉町で働いている人はいても、2021年の現在、住んでいる人はいません。
少しづつでよいから、元々双葉町に住んでいた人たちに、戻ってきてほしい。
伝承館を訪れて、「いいな」と思った人にも、住んでもらいたい。
伝承館で働く2人は、明るい双葉町の未来を想像していました。
震災の時のことを、そして震災からこの地域の前進する姿を、私たち高校生が伝える。
それだけでも、この地域の前進につながると思います。
私たち若い世代が、震災の「影」だけではなく、
この地域の「光」を伝えるということが、
何よりも大切なことだと感じました。
〈編集後記〉
次回もぜひご覧ください!
ロールモデルを発信していきます!